「智慧之門」
F3号 ペン・水彩・紙
佐倉市の県道を歩いていた時の事。この不思議な建物に遭遇した。道路との境界には 門とか塀はない。住宅の様にも見え、古い骨とう品を商っている店舗のようにも見える。 入口と思しき所には、「 智慧之門 」と書かれた看板が掲げられている。意味するところは 何か。建物の所有者がいれば聞いてみたいが、人の気配はない。万が一個人住宅だとすると 敷地内に入るのはまずいだろう。建物はいわゆる老朽化が進んでいるが、こうでなくては ならないという、毅然とした雰囲気を感じてしまうのだ。仙人のような人が住んでいても おかしくはない。建物の一部にブルーシートが掛かっているのは、数日前の台風のせいなの かも知れない。その部分だけが、やけに現実的で生々しくに見えるのであった。